またもや海外のお話

07 18, 2015 | Posted in 18日 函館・佐藤長明

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いま、アラスカのアリューシャン列島のウナラスカ島(ダッチハーバー)にいます。
5日ほど前まではカナダのバンクーバー島西側のトフィーノという町にいました。
どちらも目的は調査です。
大学の調査に同行するようになり約10年間、冷水域を主としたエリアでの潜水によるサンプリングや撮影をしてきました。
渡航先はカナダ(バンクーバ島)・アメリカ(シアトル/カリフォルニア)・ロシア(ウラジオストク/カムチャツカ)などに行っています。
撮影旅行ではないので苦難(ハズレ)も多くその分、ダイビングエリアではない場所での潜水が可能にもなります。
もともとホームゲレンデとしていた宮城の海の生き物と函館の海の生き物をMIXしたような生き物たちに出会えます。
生き物たちを今回はご紹介させていただきます。
ご紹介するのはカナダ・トフィーノの海からです。
函館ではありませんが「世界の海ブログ」という括りでご容赦くださいませ。

Tofino.jpg
バンクーバ空港から車で1時間ほどBCフェリーに乗船しナナイモへ移動後約3.5時間の陸路移動を経てTofino到着。
そこまでの道のりは緑に覆われた巨木に包まれた森を抜けます。
差し込む渓流は森林を色を映し青とも緑とも言い難い色をたたえています。
運良くブラックベアに出会ったりと順調にも感じますが到着場所であるTofinoは小潮でも1日の干満差が3mにもなる激流の海が待っています。
流れの緩慢な場所には写真のようなアマモ場が広がり流れのある場所とは違った生物が観察できます。

bull kelp
一方、カレントエリアではブルケルプと言われる昆布の仲間が繁茂します。
10m近くにまで成長する海藻で手では到底ちぎれないほどです。
これを利用してラッコなどが体を巻きつけて休息しているわけです。

GruntSculpin01.jpg
砂礫のエリアで出会えるのはうちの店名にもなっているGruntSculpin(クチバシカジカ)ですがどこか外人です(笑)。

Porcelain crab
そして潮間帯にはその色に驚くカニダマシの仲間などが生息しています

SailfinSculpin.jpg
そして最後にご紹介するのがSailfinSculpinです。
日本では近縁種にオコゼカジカがいます。
国内ののものと比べて最も違うのはSailfinと言うだけあり背びれが長く伸長しています。

これ以外にも多くの種で共通点を見いだせますが太平洋を挟んだ東と西で見られる共通点は生物探しにも大いに役立ちます。
隠れ方、繁殖の仕方、捕食行動、などなど所違えど木を見て森も見る普段のフィールドワークは無駄ではない証明かもしれません。
来月からは函館の海をご案内いたします!

生まれる場所と消える場所!?

06 18, 2015 | Posted in 18日 函館・佐藤長明

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今回は少しイレギュラーなブログです。
通常このブログは自分の活動するエリアを紹介する訳ですがそうじゃない部分を含んだブログになるからです。
その訳は数十年ぶりに暖かい海を潜った事がきっかけでした。
出発前には共通項など微塵もないだろうと思いつつ訪れましたが改めて見た南の海には生物を探す上でも不思議と共通点を感じました。

さて、私の潜る函館ウスジリの海は一年の半分以上親潮の影響を受けます。
寒流として知られるこの潮流は「栄養塩豊富で魚を育てる親となる潮」とも言われます。
また、その一方で夏季には黒潮分流の津軽暖流が差し込みます。
日本海側に流れ込んだ黒潮分流は対馬暖流と言われ北海道と本州の間、津軽海峡に分岐して津軽暖流となり夏季には道南の噴火湾にまで至ります。
その海流の影響で夏の終わり頃から秋にかけて季節来遊魚と言われる生物達がここウスジリでも観察できる機会が得られます。
また、黒潮分流でもある津軽暖流の北限がこことなる訳です。
その黒潮の生まれ故郷とも言われるフィリピンの海を交えてブログをUPいたします。
黒潮の海を紹介する場所はガイド会の友人でもあるフィリピンのセブ島リロアンの海で活動するガルーダ五十嵐氏のショップを訪れました。

ハナヤサイサンゴの仲間「サンクチュアリ」「スミロン島」
砂地以外の場所には数多くのサンゴが群生し生物の種数は当たり前ですが圧倒的に北海道よりも多い。
ハナヤサイサンゴの仲間 ポイント名「サンクチュアリ」場所「スミロン島」

メラネシアン アンティアス「サンクチュアリ」 場所「スミロン島」
メラネシアン アンティアス ポイント名「サンクチュアリ」場所「スミロン島」

パープル ビューティー「サンクチュアリ」 場所「スミロン島」
パープル ビューティー ポイント名「サンクチュアリ」 場所「スミロン島」

50560.jpg
しかしベースとなる住処であり餌場の場所は必要不可欠です。函館・ウスジリでは藻場がその役割を果たしています。

52265.jpg
ここでも群れる場所は藻場が中心となります。

59549.jpg
サンゴの産卵はよく知られていますが海藻類も繁殖のために胞子を放出します。
放出し終えたところは透明っぽい状態になりちぎれてやがて無くなります。

カスリヘビギンポ「イラク」 場所「リロアン・セブ島」
サンゴの周辺などを利用して繁殖をするそうです。
カスリヘビギンポ ポイント名「イラク」場所「リロアン・セブ島」

クラカオスズメダイの卵「イラク」場所「リロアン・セブ島」
クラカオスズメダイはサンゴを含めた様々な場所で繁殖をしていたが聞くと一年中繁殖しているらしい。
ポイント名「イラク」場所「リロアン・セブ島」

50566.jpg
函館でも産卵基質に海藻を使うものが多くその代表格がシワイカナゴです。

ヒトデヤドリエビ「イラク」 場所「リロアン・セブ島」
擬態上手な生き物たちも多く観察させてもらいました。
ヒトデヤドリエビ ポイント名「イラク」場所「リロアン・セブ島」

50808.jpg
セブの海で見せてもらった生き物ほど多く擬態らしい擬態をする生き物は多くありません。
写真はサメガレイの稚魚

リュウグウベラギンポ(♂)「ドリ−ムロック」 場所「シブラン・ネグロス島」
リュウグウベラギンポ(♂) ポイント名「ドリ−ムロック」場所「シブラン・ネグロス島」
ミナミウシノシタ「ドリームマニー」 場所「シブラン・ネグロス島」
砂地のポイントでも目を凝らせば様々な生き物たちが生活していました。
ミナミウシノシタ ポイント名「ドリームマニー」場所「シブラン・ネグロス島」

5260093.jpg
函館で砂地に多く見られるのはカレイの仲間とカジカの仲間。
写真は高級魚のマツカワです。
54484.jpg
カジカの着底稚魚も砂地をよく利用します。
ウラナイカジカの仲間の稚魚

北の海と南の海
産み落とされる卵のサイズは全く違います。
水温が低く長く時間をかけて生まれてくる魚種が多い北の海では比較的一粒一粒の卵が大きく稚魚も大きく生まれてきます。
水温が高く多くの生き物を育む南の海では捕食圧が高く数多くの卵を産み子孫繁栄を試みていました。
水中に限らず陸上の生き物まで全てが違うはずなのにどこか似た感覚を覚えてしまいます。
現地で感じた共通点を表現できていないと読んでいる方は思うかもしれません(^^;;
もっと具体的に表現できるように南の海についてももう少し勉強が必要なことを強く感じました。
ジンベイザメ「タナワン」 場所「オスロブ・セブ島」
またいつか勉強した後にこの魚にも会いに行きます。
ガルちゃん、魚種諸々アドバイスありがとう!

海・よし!

05 18, 2015 | Posted in 18日 函館・佐藤長明

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今年も楽しい季節の到来です。
時間さえあれば潜っていたいほどです。
幸多き海をご案内いたします!

6DSC4506.jpg
今年も無事生まれてきたダンゴウオ科の一種(稚魚)。
夏頃までは観察できます。

6DSC4525.jpg
昨年初めて見つけたヤリガジの卵塊です。
コンペイトウのような形が不思議すぎます。

6DSC0396.jpg
この写真は昨年撮影したものです。
親のサイズで10cm~12cmほどです。

春濁りも終わり

04 18, 2015 | Posted in 18日 函館・佐藤長明

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今年早めに始まった春濁りもその分早く終了しかけています。
水中は海藻と稚魚にまみれと言っても過言ではないほど賑やかになりました。
あと数日で完全に春濁りを終えればワイドでも楽しめる季節となります。
函館の桜は今月22日に開花予想日を迎え遅い春の訪れとなるでしょう。
さて、今回ご紹介するのは「眼」です。
甲殻類の眼は昆虫の複眼のようにも見えミラーボール(古い…)にも見え被写体としてもお気に入りです。
エビの名は甘エビの名で知られるホッコクアカエビです。
写真はエビカゴ漁で生きた状態で水揚げされたものなもで日常的に見られるわけではありません。
いわゆる邪道な撮影ですが美しくぜひご紹介したくUP致しました。

5DSC4129.jpg

春濁りの海で

03 18, 2015 | Posted in 18日 函館・佐藤長明

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昨年より10日ほど早めの春濁りが始まった。
これから約1月は濁りがきつくなるでしょう。
しかし、濁りのもとに目を凝らせば様々な形状の生き物たちで満ちている。
中には眼で認識できる限界を超えるサイズもいるがそれはそれで楽しいものです。
さて、今回はゴッコことホテイウオです。
早くも3月上旬から姿を現し始めた稚魚に加え成魚の抱卵まで観察できています。

5H1A3117.jpg

国内ダンゴウオ科最大にして唯一食用とされるだけあり大きなものでは30cmを超える個体もいます。
その抱卵は他のダンゴウオ科と全く一緒(笑)。

5DSC3495.jpg

産まれ出た稚魚達はそこらじゅうに張り付いているのを観察できます。
体色や模様も様々で撮影の楽しさ満載です。

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