夏から秋へ

08 18, 2016 | Posted in 18日 函館・佐藤長明

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こんにちは!
昨日まで大荒れの函館からのブログです。
北海道にまで低気圧の勢力を落とさずに台風がやってくる今日この頃。
進路が気になるようになってしまいました。

さて、夏ということで北海道でもスノーケリングや体験ダイビングなどノンダイバーと接する機会が増える季節です。
このタイミングは一年で最も海藻類の少ない季節でもあるので見渡す景観が幾分殺風景です。
しかし、私てきには撮るべき被写体も多いので少し紹介させていただくことにします。
まず最初の写真は「ワカメ」です。
胞子を出し終え立ち枯れていく姿は哀愁が漂います。

ワカメ


そしてそんな涸れた大型褐藻にはまだ小さな帆立貝たちが所狭しとひしめき合います。
今年は水温も高くすでに数を減らしつつありますがまだ楽しめます(^ ^)
足糸と呼ばれる糸状のもので海藻にくっつき成長し海藻が枯れるとともに脱落した後、水底での生活を開始します。

ホタテ


群れ?で撮っても良し単体で撮影しても良しの意外な被写体「ホタテ」も撮ってみませんか?

ホタテ2

一種徹底!「ヒメイカ編」

07 18, 2016 | Posted in 18日 函館・佐藤長明

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日本各地で観察できる「ヒメイカ」は世界で最も小さなイカとして知られています。
大人でも体長2約cm程と小型であることと胴から粘液を出してアマモや海藻など様々なところにくっ付いて生活することができます。
これはイカの中でもくっ付くことができるイカはヒメイカの仲間のみなのでこれだけで他のイカとの見分けがつきます。

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本来、函館(ウスジリ)の海でヒメイカの観察時期は水温の関係から、9〜1月までの4ヶ月間に限られます。
その中でも繁殖期は9~10月の中旬までが限界のようです。(今年は例外)
観察場所によっては年に2〜3度の繁殖期を迎えるエリアもあるようで、うらやましい限りです。
しかし今年の冬は水温が下がり切らずに生き残ったため通常年1回(10月〜11月)だった繁殖が2度に増えたのです。
これは毎年繰り返される訳ではなく今年はたまたま生き残ったために見られた繁殖と考えています。

02_20160718173932cb8.jpg



摂食について
ヒメイカならではの特徴は、食事方法にもあります。
それはエイリアンばりに口が伸びる事です。
獲物をがっちりと抱え込んだら自慢の伸びる口を獲物に差し込み、その中身だけを食べ殻は捨てちゃいます。
観察していても面白い行動なので、ぜひフィールドで観察してみてください。

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ヒメイカの雌雄について
ただでさえ小さなヒメイカをフィールドで見分けるには、ポイントがあります。
繁殖期に入った個体限定ですが、いくつかのコツをご紹介いたします。
まずは体サイズに注目しましょう。
オスよりもメスの方が大きく、また黄色味がかった体色をしている事が多いようです。
そしてメスの胴をよくよく観察すると、先端に近い部分には卵を発見できます。
ここまで押さえられれば、その個体は確実にメスと言ってよいでしょう。

04_20160718173933ca2.jpg


オスの胴部先端には、精莢(せいきょう)と呼ばれる精子の束が白っぽい塊として見られます。

05_20160718173935a30.jpg


ヒメイカの産卵について
メスの産卵は、30~40分ほどかけて一粒ずつ産みつけます。
アマモや海藻など産卵基質そのものにこだわりは無いようですが、基質の幅にポインがあるように感じています。

06_20160718174009ca3.jpg


繁殖・交接について
ヒメイカは、オスがメスに精莢(せいきょう)と呼ばれる精子の束を腕の付近に渡します。
メスは産卵に際しその精子を使って受精卵にします。
産卵時は最も交接が観察しやすいタイミングです。
産卵を始めたメスは産卵終了までその場にとどまるため逃げることが少なくオスにとっては絶好の降雪のタイミングとなります。
また、メスは同一個体かは不明ですがすでに産み付けられている卵塊に連続してうみつける習性があるためオスは卵塊が産み付けられている場所に陣取りメスが来るのお待ち受けます。
メスが産卵に訪れ産卵を開始するとオスたちは我先にと交接に至ります。

07_20160718174011093.jpg


この時オスたちはスイッチが入った状態になるため時々間違ってオスに対して交接を行う個体も現れます(^^;;

08_2016071817401275a.jpg



卵塊について
産み付けられた卵塊は透明感があり写真で撮影しても魅力的です。

09_20160718174015b7b.jpg


時間の経過とともに卵塊は浮遊物などが付着し中の状態が見えにくくなりますがよく見ると眼が出来たのを観察できます。

10_2016071817401562e.jpg


そして孵化を迎えますが、孵化までの期間はエリアによっても差がありそうなので、明言は避けさせていただきます。

11.jpg


こんな身近にいる世界一小さなイカを観察してみませんか?

写真・文 佐藤長明
http://gruntsculpin.com/

初夏の函館

06 18, 2016 | Posted in 18日 函館・佐藤長明

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16日の地震ではご心配おかけいたしました。
また、たくさんのご連絡に感謝申し上げます!
以後、1週間ほど余震の可能性があるという報道もあるため6/27までは函館でのダイビングの提供を自粛しつつ経過を見定めたいと考えています。

さて、そんな訳で今回の写真は地震の前に撮影したものです。
最近の函館・臼尻の海は初夏の様相を呈しつつ様々な生き物たちの繁殖は続いています。
浅場では繁茂したガラモ場にウミタナゴたちが群れ泳いでいます。
中にはすでにお腹が大きくなり始めている個体まで見受けられます。

ちなみにタナゴの仲間などは卵胎生で親から生まれるときには体内で孵化し稚魚として産まれてきます。
その際、尾びれから先に出てきます。
そんな様子から妊婦さん食べると逆子で生まれてくるなんて小話も持つ魚です。
ガラモ場


ガラモ場を探るとモエビの一種が数多く見つかりますがお腹には多くの卵を抱えています。
モエビ


花株が生え揃ったアマモ場では花粉を放出する姿も観察できています。
アマモ


砂地にはオンチドーリス・ビラメラータが異常に発生しあちこちで列をなす姿が見られます。
オンチドーリス01


その理由はもちろん繁殖です。
オンチドーリス02


そして岩礁域を探ると見つかるヒメヒトデ。
写真は今年の3月下旬に撮影しました。
ご覧のポーズで一向に動く気配がありません。
ヒメヒトデ01


捕食中かと思い失礼して裏側を覗くと…多くの卵を抱えています。
この仲間の数種は卵をこうして守ることが知られています。
ヒメヒトデ02


そして、昨日15日。
2ヶ月半経った頃、同じ場所を覗いてみるとついにヒトデの形にまで成長した子供が這い出してきました!
ヒメヒトデ03

春の繁殖

05 18, 2016 | Posted in 18日 函館・佐藤長明

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すいません!
今日は雑務に追われ詳しい情報がUPできませんので写真とキャプションのみにさせていただきますm(._.)m
写真はすべて今見られる魚卵です。

98529.jpg
ヤリガジの卵塊
金平糖のような楽しい形の卵塊です!

98687.jpg
ヒメフタスジカジカの卵塊
生みたてではキャンディーのような輝きを放ちます

90052.jpg
ニジカジカの卵塊
岩にびっしりと産み付けられた金色の卵塊

97794.jpg
シワイカナゴの卵塊
ガラモを利用した繁殖をします

98587.jpg
ナガヅカの卵塊
ソフトボールよりも大きな卵塊の一部です。

Photo:佐藤長明

水底・中層・水面と…

04 18, 2016 | Posted in 18日 函館・佐藤長明

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気が抜けない季節の到来です。
通年繁殖する生き物が観察できますが特に冬から春に繁殖期を迎える種が多いこの函館ではこれからの季節が最も水中生物の種数が沸き立つように観察できます。
水底にはダンゴウオ科の稚魚にカジカ類の稚魚、ゲンゲ科やギンポの仲間を中心に数多くに稚魚が観察できます。
水面付近にもイソバテングやフサカジカの稚魚などが群れ泳いでいます。
そんな中でも今回ご紹介するのが中層です。
ブリーフィングでゲストとお話しした根に向け移動中、予定通りに過ごせないのがこの季節です。
潮汐次第で出会える生き物は違いますがクラゲの仲間に頭足類、ウミウシから甲殻類に魚類と当たればその1本全ての予定が変わります。
そんな中から今年の状況(生物)を何点かご紹介いたします。

今年は水温が下がりきらず初めてヒメイカが越冬しました!
例年通りなら影も形も見つからない生き物の越冬に驚きを超えて感動しました。
(しかし、これが毎年続くとは考えていませんが…)
97632.jpg

そして、毎年観察できるのがシースルーな姿のエゾクサウオの仔魚。
これはあまり泳ぎ回らないので撮影も楽!出会えた時にはお勧めします。
90619.jpg

そして、高確率で観察できるジェリーフィッシュライダー!
運が良ければ数個体が同時に乗っている姿も観察できます。
97680.jpg

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