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イルカの季節

03 03, 2011 | Posted in 出羽慎一

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イルカ1のコピー

皆様こんにちは。
更新が遅れてしまいました・・。すみません。

年度末で、報告書などに追われています。

今年も錦江湾で水中でイルカに会える時期がやってきました。
透視度がいいこの時期しか、濁った錦江湾ではなかなかイルカの声は聞けても、姿を見ることができません。

筋骨隆々の野生のミナミハンドウイルカ達の躍動感に参っています・・。

海案内・出羽慎一

新燃岳爆発

02 03, 2011 | Posted in 出羽慎一

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11年2月新燃岳DSC_1517のコピー

皆様、こんばんは。

近頃の鹿児島は、新燃岳の噴火でもちきりです。
噴石や降灰、空震の被害も広がり、今後の活動の動向は、本当に気がかりです・・。

人間生活への影響はもちろんですが、付近は本土南端の高山植物の群落がある、貴重な植生の宝庫だったのです。
噴石、降灰、山火事の被害がそれらに与える影響は計り知れません。

また、新燃岳は、錦江湾に流れ込む最大の河川である、天降川の源流域にあたります。
火山活動によって、天降川は、大きな影響を受けるでしょう。
そして、その流れの先に広がる錦江湾にもこの先多大な影響を与えるに違いありません。

写真は、1月27日午後3時40分に起こった、新燃岳52年ぶりの爆発的噴火です。
写真展の設営のさなか、慌てて走って現場に着いた直後に起こりました。
大きな噴石が空高く舞い上がり、桜島で見慣れているとはいえ、少し恐怖を感じました。
今日の新聞には、この写真を撮った場所のすぐ近くに大きな噴石が落ち、木がなぎ倒され、直径5mの穴ができたと載っており、改めて怖くなりました・・。
地球が生きていることを実感する瞬間でした。


・・今日は、久しぶりに穏やかなお天気でした。
錦江湾から離れて、外海、薩摩半島西端ちかくの笠沙の海に行ってきました。
水温は低いですが、透明度の高い海に、元気なサンゴたちに元気をもらってきました。

11年2月カマスDSC_1748のコピー

写真展の方も、ようやく始まりました。
早速にお越しいただいた皆様、ありがとうございます!
地元の皆様の声で圧倒的多数なのは、「錦江湾って、意外と綺麗なんだね~。」
もっともっと錦江湾の魅力を伝えていきたいです。

DSCN1854.jpg

海案内・出羽慎一

明けましておめでとうございます!

01 03, 2011 | Posted in 出羽慎一

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明けましておめでとうございます!
本年もどうぞよろしくお願いいたします!

年末年始、寒波に襲われた鹿児島は、積雪29cmと、観測史上最高の降雪がありました。
北国の皆様にとっては、29cmなんてほんの少しの積雪と思われるかもしれませんが、ここは南国鹿児島。
慣れない積雪に、交通は麻痺状態、スリップ事故多発と、それはそれは大変な年末年始になってしまったのです・・。

・・と書きましたが、実は年末年始に鹿児島を離れており、せっかくの雪国と化した鹿児島を見損ねてしまったのです・・。残念・・!

DSC_0142バス漁礁


写真は、桜島の海底55m、漁礁として沈められた市バスです。
昭和50年代末、使命を終えたバスは、20年余りの時を経て、色とりどりのソフトコーラルに飾られて静かに眠っています。
肝心の漁礁としての効果は、中に大きなクエが一匹、周りにマアジとイサキの群れ、天井にはナガシメベニハゼがい~っぱい・・と、なかなかのものです・・。

1月29日から3月27日まで、鹿児島市谷山の小さな美術館、「三宅美術館」で写真展を開催いたします。
お近くにお越しの際には、ぜひお立ち寄り下さいね。

チラシ表3


クマノミの暮らし

12 03, 2010 | Posted in 出羽慎一

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バグちゃん

皆様、こんばんは。

寒くなりましたね・・。

今日は、錦江湾のクマノミをご紹介いたします。

桜島周辺の浅瀬には、サンゴイソギンチャクがとっても多く、場所によっては50m四方の海底をイソギンチャクが埋め尽くしているなんて場所もあります。
そして、そんな場所にはクマノミ達がたっくさん住んでいます。数えたことはありませんが、例えば桜島の南に浮かぶ沖小島東岸のポイントでは、数百個体は軽く数えることができると思います。
錦江湾で見られるクマノミは、Theクマノミ一種のみです。数年前には、インド洋産のクマノミが放流され、ひと夏暮らしていましたが・・。

さて、高密度で暮らす錦江湾のクマノミたち。彼らの社会は、以前ご紹介したアカオビハナダイ同様、教科書どおりには参りません。
一つのイソギンチャクに一匹のメスと、一匹のオス、数個体の未成熟個体が暮らし、メスがいなくなるとオスがメスに性転換し、未成熟個体の最も大きい個体がオスになる・・・、なんてことはまずありません。

イソギンチャク密生地のクマノミたちの婚姻形態は、まさにフリー。ペアはしょっちゅう入れ替わり、特にオスは、あっちで卵を育てていたと思えば、孵化させたとたんに20m離れた場所で別のメスと産卵していたり・・。二股かけて1mほどの間隔をおいて、2匹のメスに卵を産ませちゃっててんてこ舞いのヤツもいます・・。
夕方には、100個体以上のクマノミが群れを作って泳いでいたり(この界隈のクマノミ社会の中で重要な何かが行われているような気がします・・)、もう好き勝手に暮らしています。・・彼らを都会暮らしクマノミと呼んでいます。

そんな喧騒のイソギンチャク密生地から少し離れた砂地、点々とある根についたイソギンチャクでは、田舎暮らしのクマノミたちが暮らしています。
彼らの暮らしは安定しています。ペアも長く維持され、長いものでは4年にも及びます。

今回の写真、このオスは、右体側のセンターのラインがとっても特徴的です。ちょっと顔みたいに見えるでしょ?
彼との出会いは、今から3年前。「都会」の片隅でオスに性転換しながらも、あちこちで追い払われて放浪していた時です。模様が特徴的ですから、一目見れば彼と分かります。
昨年彼は、「田舎」のイソギンチャクにやってきました。昨年の繁殖は7回。上々の成績です。
今年は11回。都会で逃げ回っていた弱々しさは無く、近づくとガンガン体当たりしてくる威圧感たっぷりのオスに成長しました。

また冬が来て、彼は少々顔色悪くイソギンチャクの側に寄り添っていますが、また来年、春が来れば、力強い勇姿を見せてくれるでしょう。
・・ひょっとすると来年は、女の子になったりして!?


ダイビングサービス海案内・出羽慎一









別れの辛さ・・

11 03, 2010 | Posted in 出羽慎一

3 Comments
皆様こんばんは。

先日、2本目をエキジットした時に、かごしま水族館の元先輩から電話が入りました。

錦江湾の湾奥部で、死んだイルカのまわりにイルカの群れが集まっているとの情報で、現場に職員が行っているのだけれど、岸からでは詳細が分からないので、船を廻して欲しいとの連絡でした。
午後遅く、日もだいぶ傾いていたので、ボートを全速で飛ばして現場に向かいました。

元同僚を浜辺でピックアップし、現場に向かうと、水面にはまだ新しいイルカの死体が浮かんでいました。側には3頭のイルカが寄り添うように泳いでいます。
100mほど離れたところには30頭ほどのイルカの群れ。

潮流も無いのに、死んだイルカは、北にどんどん移動して行きます。
なんと、一頭のイルカが、死体を持ち上げるようにして運んでいるのです。
前方には群れがいます。
まるで、死んだ仲間を群れに連れ戻そうとしているようです。
ボートを少しでも近付けると、スピードを上げて、離れていきます。
時には、死体の上に乗りあがり、沈めようとしているようにも見えます。
仲間の死を認識できないのでしょうか。それとも受け入れられないのでしょうか・・。
心を打たれる情景でした・・。

死体の性別を確認するため、船をすぐ近くに寄せた時にには、死体と船の僅かな隙間に、一頭のイルカが飛び込んできて、死体を突き飛ばすようにして、ボートから離そうとします。

その後は、しばらく離れて見ていましたが、日も暮れかけてきたのでその場を後にしました。

翌日、昨日見た光景がいつまでも心から離れず気になっていたので、夕方ダイビング終了後、かごしま水族館に、その後の情報が無いか聞きました。
すると、なんと錦江湾を横断して、昨日の場所から7kmも離れたところにいるらしいことが分かりました。
また、急いで船を走らせました。
程なく彼らは見つかりました。
死体は無残に表皮が剥がれ、血液も流れ、辺りには腐敗臭が漂っていました。
しかし、二頭のイルカが死体に付き添っていました。
一頭は、死体の頭部にピッタリと寄り添い、もう一頭は付近を付かず離れず泳いでいました。
ちょうど港の前に位置していたため、出入りする船がすぐ側を通ります。
船が近づくたびに、二頭のイルカは死体を体に乗せ、船から遠ざけようとします。
夕日の中で、寄り添うイルカが時折顔を出します。
擬人化するのはどうかとも思いますが、こころなしか、その表情は悲しみにくれているようにも見えました・・。

三日目、死体は8kmほど南下した桜島西岸に流れているとの情報を得ました。
向かうと、死体は、さらに腐敗が進んでいます。
やはり二頭のイルカが近くにいます。
うち一頭はやはり寄り添っていますが、昨日までよりも少し距離を置いているようにも見えます。
1分ほど寄り添っては、2分ほど離れるということを繰り返しています。
もう一頭は、死体の側にはあまり近づかず、10mほど離れたところで浮き沈みしています。
何か、二頭にもあきらめの様な気配が感じられます。
桜島港に近く、船の往来もとても多い場所です。漁船やプレジャーボートが死体に気付かずに至近距離を高速で走り抜けていきます。
その度にイルカは死体を動かそうとするので、船に轢かれそうで、見ているこちらがハラハラします。

その後、2時間ほどその場を離れ、また現場に戻ってみると、死体が見当たりません。30分ほど辺りを走り回って探していると、西風に吹き寄せられたのか、近くの海岸の波打ち際に死体が揺られているのが見つかりました。

付近には、もう二頭はいませんでした。
3日間、死んだ仲間の死体に寄り添った二頭のミナミハンドウイルカ。
餌を獲ることもできなかったでしょう。
死んだ個体とはどんな間柄だったのでしょうか・・。

20101017イルカ 1140

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