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クリーニング!?

08 22, 2009 | Posted in 菅野隆行

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屋久島より菅野です!

今年の夏、どうなってるんでしょうか。
お盆を過ぎてからの方が夏らしい気がしますが、既に秋の気配です。
幸か不幸か屋久島の海のメインエリアは台風の影響もまったく受けずですが、
海藻たちは千切れ一掃されず、撹拌されない海は高水温で淀んだ感じがします。
やってきたら困る台風ですが、なきゃないで弊害もあるんですよね~
時化が無いと水温が上がりすぎてサンゴも弱っちゃいます。
スタッフたちも・・・・・^^;
地球の掃除屋さん、適度にお仕事してくださいね~

090822.jpg

こちらのお掃除は。。。
「ア、アグッ!」・・・「ググググー」
お互い意思の疎通なし!

エビちゃんと戯れてたらいつの間にかイシモチ君がイソギンチャクの中央に現れ、
大口を開けた彼はエビちゃんに「オラオラオラ~」とせめよってクリーニングを強要!?
イソギンチャクの縁に後退りしながらもエビちゃんが口内の掃除をするのかと思いきや。。。
下唇をハサミで挟んでグイグイと引っ張り、イシモチ君はちょっと困り顔^^;
これを何度も繰り返す彼らは一体何をしてたんでしょう?したかったんだろう?
あつさで頭おかしくなってませんよね。。。海の中は不思議でイッパイです♪
最近の僕の頭はさらに不思議がいっぱいで~す(汗)

〒891-4203鹿児島県熊毛郡屋久島町一湊2256-1
マリンクラブカイオロヒアMCK 菅野 隆行
TEL&FAX 0997-49-5522
HP http://kaiolohia.com

皆既日食●

07 22, 2009 | Posted in 菅野隆行

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今世紀最長となる皆既日食、国内の陸地上空で観察できるのは46年ぶり。

屋久島でも地域によって差はあるけど2~4分と長時間の観察ができるとあって、
大勢の方がさまざまな形で入島してきていた。
ダイビングのメインエリア一湊の港にもクルーザーやヨットの姿が多数。

今回はこの世紀の天体ショーを記事にしようと思ってたのですが。。。(海じゃなくね^^;)

雨の多い島も今年の梅雨はロクに降らず梅雨明けし暑い日々が続いていたのに、
肝心な日(?)に、
前線の影響もあって大雨、洪水、雷、波浪の注意報が出され、
朝から降ったり止んだり土砂降ったりとあいにくの空模様です。

1周2時間半かかる外周道路しかない島では簡単に移動できないので
事務所付近で待機、、、厚い雲に遮られ太陽を見ることはできずでしたが、
昼前だと言うのに辺りが急に暗くなり、皆既日食の雰囲気だけは感じられました。
nisshoku.jpg
本日フェリー着のゲストは洋上で日食を見れたそうな(羨)

結局、私たちは日食は見れず、他のネタをまったく考えていなかったのでどうしましょう。
困ったなぁ~目はジンジン疼くし、時間は無いし。。。

今日の強風で何かが飛び込んで真っ赤に充血した僕の目。

これで行こう!

水温が上がってのこの季節、冬場には目にしないサンゴに依存する生き物が増えます。
akame.jpg
アカメハゼもその一つ。6月中旬におチビが出始め、今では成魚サイズも増えてきました。
サンゴの周りでふわふわしていて可愛らしいのですが、
個人的にはサンゴにちょこんと乗ってる姿がお気に入りです。


生物たちはいろいろな工夫をして分布域を広げようします。
海流に乗って本来の分布域ではない地方まで運ばれることがあります。
たどり着いた先で成長し、繁殖できるかどうかはそこでの生息環境が
適しているかどうかによります。
多くは冬の低水温に耐えられず死んでしまいます。
このような現象は「無効分散」と呼ばれています。
   
屋久島のように水温の高い地域でも、もっと南の地域から流れてきて
成長できずに死んでしまう魚もいます。
このアカメハゼやテングカワハギもそうです。

このコ達は黒潮があたり、水温が上昇すると屋久島では見られ始め、
秋が過ぎて水温が低下するといなくなるお魚です。
アカメハゼは屋久島では幼魚が徐々に成長していくというより、ある日突然、成魚が
登場していることが多いです。

沖縄などと水温条件は大きく変わらないのに、どうしてでしょう。
枝サンゴへの依存度が高いこのコ達にとって、枝サンゴの群生が
ほとんど無い屋久島の海は暮らしにくく定着に結びつかないのでしょうか。

アカメハゼやテングカワハギなど、枝サンゴへの依存度が高いお魚が
見られ始めると、屋久島の海の中もいよいよ夏本番だなぁ~って思います。


世紀の天体ショーと同じくして記念日↓↓↓
cake.jpg
なんて書いてあるか分かりますか~?

この時期に誕生日ってまともに祝ってもらえません。
小さいながら心のこもったプチケーキでした。


〒891-4203鹿児島県熊毛郡屋久島町一湊2256-1
マリンクラブカイオロヒアMCK 菅野 隆行
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世界遺産の島より

06 22, 2009 | Posted in 菅野隆行

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皆様、はじめまして世界自然遺産の地「屋久島」より菅野です。

屋久島っていうと皆さんはどんなイメージを浮かべるでしょう?

樹齢数千年の屋久杉の巨木たち?苔むした森?
海のイメージって言ったらアカウミガメの産卵くらいなものかなぁ。

各メディアも地元観光協会も山や森ばかりを意識して海のことなんてほとんど触れず。。。
でしたが、ダイビング業者が増えたお陰もあり最近になってやっとダイバーの認知度UP!
少しでも多くの方に屋久島の海を知って、興味を持ってもらえたら嬉しいです。

hotate.jpg

と言いつつ、まずは屋久島の紹介です。

鹿児島県本土の最南端である佐多岬から南南西約60kmに浮かぶ屋久島は、
暖かな黒潮の影響を強く受け、九州最高峰を含む標高2000m近い山々が聳え立つことから
特異な環境を築き上げています。

気候は海岸や里部は九州南部、標高が上がるにつれ日本列島を北上!
山の上は北海道並の気候になる。このことで典型的な植生の垂直分布がみられます。

直径30kmに満たないほぼ円形の小さな島に、日本列島を縦断する自然がつめ込まれていて、
海中は熱帯~温帯の生き物たちを観察することができ黒潮の動きによって流れ者も変わる。
シーズンになると砂浜にはウミガメ(主にアカウミガメ)が産卵に上陸し、
里部では亜熱帯性の鮮やかな花たちが咲く彩り豊かな島ですが、
山頂付近には雪と氷の冬が訪れる。そんな多様性に富んだ島です。
山々が雪化粧してるのに南部の里ではハイビスカスが咲いてて何てのも面白いですね。

そして、黒潮がもたらす湿暖な空気が山を登ると冷やされて雲となり雨となる。
林 芙美子著「浮雲」に「屋久島は月のうち、35日は雨という位でございますからね」
と書いているように雨の多い島でもあります。そして大小たくさんの川があります。
雨が豊かな森を育み、たくさんの雨が川となり森の養分を運んでまた海へと還って行く。
小さな島の特異な環境が水の循環を感じさせてくれる島でもあります。

春は黒潮の恵みを受けつつもその動きに一喜一憂。
どっぷり黒潮が屋久島を覆えば温かく透き通った紺碧の海になり、
縁にあたれば浮遊物だらけの濁った海。外れちゃうと冷た~い海。
時には半日で3~4℃も水温が違ったりすることもある(>o<)

5~6月は幼魚たちで賑わい、水温の上昇と共に臆病な連中の警戒心も解けて行くのであった。
写真のホタテツノハゼは警戒心がなくなり過ぎると背鰭を立ててもくれなくなっちゃいます。

来月は安定した屋久島ブルーの世界と皆既日食が楽しみです((o(^-^)o))



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