グランプリと消える自然

04 20, 2018 | Posted in 19日 長崎・中村拓朗

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皆さんこんにちは
長崎のダイビングサービス海だよりの中村です。

ここ最近は朝から晩まで海・海・海
今年の始めにもっと海の事を知りたい考え、漁業権を取得、漁師としての活動もスタートさせた事で今までにも増して海にいる時間が長くなりました。

そして昨夜も自宅に戻ったのは深夜0時を過ぎた所だったわけです…

はい、そんなわけで、1日更新が遅れた言い訳はここまでにして、

まずは嬉しいご報告です。
先日開催されたマリンダイビングフェア、その会場内で毎年行われている「地球の海フォトコンテスト2018」で、

なんと!なんと!

当店でゲストに撮影して頂いたアユの写真が環境・ネイチャー部門のグランプリを受賞されました!
ご報告を受けた時は自分が受賞する以上に喜びが込み上げ、まさにガイド冥利に尽きるなぁ~と感無量でした。
(自分は被写体を紹介しただけですが(笑))
また、別の被写体を撮影した写真が優秀賞に選ばれたゲストもおり、海だよりとして前代未聞の嬉しい出来事でした。

聞くと、ゲストに写真を教えていたのは八丈でショップをされているスーパー名ガイド様とのこと!
グランプリを撮れる程に写真技術を教えられるガイド様、さぞ素敵な方でしょう!

ぜひマリンダイビング5月で受賞作品をご覧ください。
そして、受賞されたゲストの皆さん、本当におめでとうございます。

さて、4月に入り、海藻が一年で最も美しい景観を作り出す季節になりました。
長崎の沿岸にもワカメやアカモクの海中林を始め、背丈がわずか数センチしかないような紅藻の仲間や緑藻類など、様々な藻類が海中を彩っています。

そんなこの時期ならではの珍事も発生中です。

このアカクラゲは、長く美しいはずの触手が不幸にも藻に絡まり身動きが取れなくなっていました。
一生懸命に傘を動かして逃れようとしますが、なかなか抜け出せないようです。
アカクラゲ

ふと視線を落とすと、、
なんという事でしょう。
イトマキヒトデに襲われて残念な事になっている別のアカクラゲが・・・
アカクラゲ②
こうなる前に抜け出せると良いのでしょうが、長すぎる触手も考えものです。

一方、変わってこちらは海の植物「アマモ」
日本海や温帯域沿岸で活動しているダイバーにはこの時期お馴染みの草ですよね。
実はこの写真を撮影したのは2016年です。
落ちていたトタンの周りにはたくさんのアマモがが茂っている様子がわかります。
アマモ潮井崎

その同じ場所が今年はどうなっているかというと、こちら
2018.jpg

たった2年で、一面を覆い尽くしていた広大なアマモ場は見る影もなく消失しました。

実は、このような現象を長崎に来て何度か観察しています。
そして残念な事に、一度消えてしまったアマモが元に戻った場所はまだありません。

大学の先生や野山の生態に詳しい方と話す時、同じような話題がよく上がります。

「自然というのはギリギリまで耐えてくれるけれど、限界を迎えた途端に失われてしまう。
そして取り戻すのは無くすよりも遥かに難しい」と。

海の中を直接観察することができるのはダイバーの特権です。
別の見方をすれば、ダイバーにしか海中の本来の姿を確認することはできません。

皆さんもぜひご自身のフィールドで海の環境にも目を向けてみて下さい。
新たな発見や出合があるかもしれません。

最後に、消失したアマモ場の片隅にコアマモの群生を見つけました。
大村湾のコアマモはまるで砂漠のオアシスのように突然に現れ、そして気づくとなくなっています。
アマモ場は無くなりましたが、コアマモの中にはメバルの幼魚を始めたくさんの生き物達が集まっていました。
波に揺られるコアマモを見つめ、また元のような美しいアマモ場が戻ることを祈るばかりです。
コアマモのコピー


海藻

03 19, 2018 | Posted in 19日 長崎・中村拓朗

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こんにちは
長崎のダイビングサービス海だより中村です。

いつも以上に寒かった冬も終わり、海藻が茂る春がやってきました。
長﨑の海ではあちこちでワカメやアカモク等を見る事ができるようになりました。

皆さんが潜られているエリアの海はいかがですか?
昨年同様に豊かな藻場が現れているでしょうか。

こちらは10年以上前から磯焼け(海藻が生えなくなった場所の事)となった海です。
磯焼け以前はワカメやアカモクを始め、多様な海藻が茂る豊かな海だったそうです。
今はご覧の通り、その面影は全くありません。
磯焼け

そこからわずか10km程離れると、今度は春藻場が茂る海が広がっています。
一体何が影響して海藻が生えたり、生えなかったりするのか、分からないことだらけですが、
1つ確かな事は一度消えてしまった藻場はすぐに回復する事が無いということです。
ワカメ
皆さんもぜひ、ご自身が潜る海で海藻たちの今の姿を観察されてみて下さい。
もしかすると「ちょっとした変化」が見えてくるかもしれませんよ。

ダイビングサービス海だより
中村

カツオドリから眺める海

01 20, 2018 | Posted in 19日 長崎・中村拓朗

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こんにちは
長崎のダイビングサービス海だより中村です。

本格的な冬がやってくると、長崎の外海にはカツオドリが姿を現します。
白と黒のシンプルなカラーリングながら、風を切るように飛ぶ姿はとてもいかしてます。

空飛ぶペンギンなんて呼ばれたりすることもあるのをご存じでしょうか?
海に行ったらぜひ探してみて下さい。
(個人的には確かにアデリーペンギンに似たカラーリングや姿だと思います。(元ペンギン飼育員))
カツオドリのコピー

このカツオドリが集団で海に飛び込んでいると、その下には魚の群れがいるわけですが、ちょうど先日その光景に出会う事ができました。
水中へ潜ってみると、海中に集まっていたのはカタクチイワシの群れでした。
カタクチイワシのコピー

長崎で小魚の群れといえば、キビナゴかカタクチです。
しかしどうも観察を続けていると、魚や鳥たちはキビナゴよりもカタクチの方が好物なようです。

上空からはカツオドリ、そして海底からはハタ類がイワシを狙っています。

どうやらこの日は、沖合から流れてきた大量のプランクトンが海面近くを流れ、イワシがそれを食べに水面に集まり、そしてそれをカツオドリが狙っていたようです。
冬はその他にもたくさんの渡り鳥が渡来するシーズンです。
ぜひ皆さんもダイビングの際に鳥達の姿や行動も合わせて観察されてみて下さい。

海鳥の行動を見ていると、僕らが潜っている海中の様子との繋がりを感じられることもありますよ。

ダイビングサービス海だより
中村

http://umidayori.com

冬は無脊椎の季節です

12 19, 2017 | Posted in 19日 長崎・中村拓朗

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12月に入り、大村湾の水温は13℃まで下がりました。
例年通り順調な水温の低下ですが、残念なことに今年はクジメ・アイナメの産卵する姿は見られていません。

原因の1つは産卵場になる藻場の減少
クジメやアイナメは海藻の根元に産卵する為、海藻の育ち具合はとても大切です。
しかし、昨年に引き続き今年も不作でした。
藻場で覆われているはずの海底はこの通り寂しい限りです。
藻場
もう1つの原因は恐らく夏場の貧酸素と高水温でしょう。
年々クジメ・アイナメの姿が減っているのを感じていましたが、遂にきてしまったかという印象です。
しかし、全くいなくなったわけではありませんので、来年に期待したいところです。

一方で、大村湾の湾口部では少しずつ冬の賑やかさが出始めました。

水温が15℃前後になると、無脊椎動物たちのシーズンが到来です。
好物のヒドロ虫類が出始めた事で、ミノウミウシ達が一気に成長を始めました。
早速姿を現してくれたのはアカエラミノウミウシ
アカエラミノウミウシ
-10m程の岩に生え始めた翼のような形をしたコケムシ
このコケムシが岩を覆い始めるとエダウミウシが現れ始めます。
コケムシ
閉鎖的な内湾で海中も比較的穏やかな大村湾ですが、外海との出入口に近い湾口部では強い潮の流れにあたる事もあり、そこにはウミエラやハナヤギなどの八方サンゴ類も多く生息します。

この日も潮の流れを受けてハナヤギがポリプを全開に広げていました。
ちょうどクリスマスツリーのようにも見えて、とても綺麗です。
ハナヤギ

最後に、遂にカンザシボヤが今年も姿を現し始めました。
まだ数はそう多くありませんが、すでに1つの基質から3~4株出ている子もいました。
カンザシボヤ
前年度に初めて見つけたカンザシボヤの群生地は本当に感動ものでした。
今回もその時と同じような光景が見られるのを今からとても楽しみです。

こちらが前年度のその時のカンザシボヤの様子です。
11.jpg
恐らく、2月頃には一面に広がってくれると期待しています。

これから本格的な冬を迎え、大村湾では魚達のシーズンは少しお休みです。
そのかわり、冬にしか出会えない無脊椎動物たちの楽園へぜひ遊びにお越しください。

ダイビングサービス海だより
中村拓朗

アユの産卵

10 20, 2017 | Posted in 19日 長崎・中村拓朗

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皆さんこんにちは
長崎の海だより中村です。

今年最後の台風が迫っていますね
水温・気温共に下がり始めた長崎では、今月中旬頃からアユの産卵が始まりました。

例年より気温が下がる時期が遅かった為、今年は2週間遅れでのスタートとなりました。
産卵場ではメスを追いかけるオス達が電光石火の如く泳ぎ回り、川底では産み落とされた卵を逃すまいと、ハゼやカニなどのたくさんの生物が集まり、普段静かな川は一年で最も賑わいを見せています。

目にも止まらぬ速さで泳ぎ回るアユ達。
まさにこの時期にしか見られない光景です。
アユ産卵のコピー - コピー (2)

産卵する場所を探し泳ぎ回るメスについてこれたオスだけが精子をかける事ができます。
産卵は激しく体を震わせ、砂煙を舞い上げながら行われます。
アユ②のコピー

今年は例年よりスタートが遅かった事もあり、11月中旬過ぎまで見られる可能性があります。
リクエストぜひお待ちしています。
川でのご案内となりますので、タンクも背負わないシュノーケリングスタイルです。

そして海の中はというと、ボートポイントで見れるスジアラが見どころの1つです。
1mサイズのスジアラが10匹以上見る事ができています。
こちらもぜひお待ちしています。
スジアラ

長崎 ダイビングサービス海だより
中村拓朗

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