悠久の生物
12 15, 2011 | Posted in 15日 パラオ ・ 秋野 大
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クルーズから戻って、オフィスで事務仕事に溺れてから書こうと余裕をぶっこいていました。
珍しく、八木ちゃんが遅れたそうで。
ゲストから、八木さん書いて無いよぉと連絡がきました。
へぇーって思っていたら、なんと一日忘れていたのですと。
ぶふふっ。
いつも定時にきっちり書ける八木ちゃんなのですが、
いつも遅れる僕が今回ばかりは役に立ったみたいで何よりでした。
いやー、誰かの役に立つって素晴らしいですね!
と、そんなことを書きたかった訳ではありません。
今月はオウムガイです。
パラオではオウムガイが見られます。
通常、ブルーコーナーなどのドロップオフを流していると
オウムガイがフワフワと漂いながらメガネモチノウオの横を泳いで行ったりします。
まれにですが、100匹前後の群れを作り、ギンガメアジの群れに突っ込んでいくことも!!
・・・うそです。
そんなところにはいません。
普通のダイビングでは見られません。ごめんなさい。
オウムガイの生息水深は100m以深で、僕らレジャーダイバーの潜れるところには現れません。なので、夜のうちに水深120m以深にトラップを掛け、それに入ったものをダイバーの水深まで引き上げて観察を行います。
僕らは最近は水深180mのところにトラップを掛けています。今のところヒット率は100%です。
満月よりも新月のほうが行動が活発になるようです。
もともと深いところに住んでいる生物だから、暗いほうがいいのかもしれませんね。
パラオでは昔から食用として珍重されてきましたが、今は国の天然記念物なので、僕らも観察したあとはそのままリリース。
たまにパラオ人が食べたそうにしていますが、それは無視しています。
イカやタコのような漏斗(口)から水を吐いて後ろに進むのですが、その速度はとてもノロくゆっくりです。
ウィキペディアによると、
「タコやイカに近いことになるのだが、イカとタコには多くの類似点が認められるのに対してオウムガイは異なるところが多い。そのため独立した亜綱に分類されている。
殻の形態や構造は中生代のアンモナイトにも似ているが、むしろそれより古く、古生代のチョッカクガイなどと共通の祖先を持つ(アンモナイトはイカやタコに近縁とされる)。チョッカクガイの化石は示準化石に指定されているが、現生のオウムガイと違い、殻は槍の先のように真っ直ぐに伸びていた。因みに、オウムガイがチョッカクガイの直系の子孫にあたるという説もあったが、現在では否定されている。」
なんだそうです。
なるほど、なるほど。
そんなオウムガイ。
状況が許せば、クルーズごとに1回トラップを行っています。
リリース後はゆーーーっくりと深海へ戻って行きます。
ゆっくりと進む(泳ぐ?) その姿をみていると、
太古からの悠久とした時の流れを感じてしまうのは僕だけなのでしょうか。
4億年以上前からほとんど進化をしていないというオウムガイ。
チャンスがあったら是非挑戦してみてください。
と、まあそんな感じで(どんな感じで?)、今年も最後になってしまいました。
今年はいろいろあったなぁ・・・本厄だったからなぁ・・・
来年は皆様にも僕にも良い年になりますよう、祈ります!
さて、明日は 本厄なんてまだまだ先の上田君です。
でもな、上ぴょんよ。本厄ってのは必ず全員に回ってくるんだぜ。
ふははははははは。
ではでは。
秋野 大 HIROSHI AKINO
プロフィール(ガイド会WEB)
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